これからのマーケターが知っておきたい「気候変動」の基礎。オンラインワークショップ開催レポート これからのマーケターが知っておきたい「気候変動」の基礎。オンラインワークショップ開催レポート

これからのマーケターが知っておきたい「気候変動」の基礎。オンラインワークショップ開催レポート

メンバーズが着目する社会課題の一つに、「地球温暖化および、気候変動による環境変化」が挙げられています。また、従来の大量生産・大量消費・大量廃棄をもたらす社会の仕組みを変え、心豊かな社会を創ることをミッションに掲げています。こうした中、この講座は、地球温暖化・気候変動に関心を持ち、基本的な知識の習得に加え、現在の企業の動向や取り組みを知り、今後のCSV(※)提案に寄与する事を目的にしています。今回は気候変動基礎編として、自分事化と基本知識の習得を目指し、ワークショップを開催しました。

※CSV:Creating Shared Value(共通価値の創造)の略。企業の競争戦略論の世界的第一人者として知られる米ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が提唱した概念。CSVとは、「社会的課題の解決と企業の利益、競争力向上を同時に実現させ、社会と企業の両方に価値を生み出す取り組み」を意味します。

登壇者

メンバーズEMCカンパニー Engagement First室より、3名が講師として登壇しました。

・原裕さん(ファシリテーター)
・我有才怜さん(インフォグラフィックを使った説明)
・萩谷衞厚さん(カーボンフットプリントの説明)

では、実際の様子をレポートしていきます!

チェックイン

Zoomのブレイクアウトルームを使い、4~5人で自己紹介してチェックインし、講座開始となりました。

地球温暖化について動画視聴

なぜ地球温暖化が起こるのかメカニズムを理解するため、国立環境研究所 江守正多さんによる解説動画を視聴しました。
将来的には、この動画で話されていることを社員も話せるようにするというのが目標です。

【ともだちに話したくなる!地球温暖化のリアル】第1回 地球温暖化のウソ?ホント?

インフォグラフィックを使った説明

インフォグラフィックとは
「なぜ地球温暖化が起きているのか、どう解決したらいいのか」をグラフィックで表現したもので、社員が今後取るべきアクションの具体例も示されています。
(画像はインフォグラフィックの一部)

インフォグラフィック

当日説明された内容は以下です。

地球温暖化とは?なぜ起きる?
・最近では、「気候変動」というより「気候危機(Climate Crisis)」と言われることもあり、地球温暖化が原因として挙げられる
・地球を覆う温室効果ガス(水蒸気やCO2など)が太陽からの熱を逃がさず、地球の温度を適度に保つ役割を果たしている。しかし温室効果ガスが増えすぎて地球の温度が上がり、地球温暖化が問題視されている
・産業、工業がもっともCO2を排出していて、次いで運輸、家庭の順となっている(2017年時点)

まずは「知ること」から
・普段私たちが使っているエネルギーが何から作られているのかが重要で、日本では石炭、石油、ガスが8割以上を占めている
・石炭、石油、ガスといった化石燃料からつくられるエネルギーがCO2を排出する要因となっている
・日本は「化石賞」という不名誉な賞を貰うほど再生エネルギー化が遅れていて、2017年時点で8.2%に留まっている。この割合を増やさなければ日本の排出するCO2の削減は難しい

再生可能エネルギー目標値
各国、再生可能エネルギー目標値を掲げています。
(例)
・日本:2030年までに22~24%
・デンマーク:2050年までに100%
・ドイツ:2030年までに50%以上

再生可能エネルギーとは
・太陽光、風力、水力、地熱といった、自然にあるエネルギー源を使って作り出すエネルギーのことで、温室効果ガスやCO2を排出せずに発電可能なため地球温暖化の解決に貢献できると言われている
・再生可能エネルギーを使った商品を作ることや、電気などに変換して使っていくことでCO2削減が期待できる

地球温暖化を食い止めるために、どれくらいCO2の排出量を下げる必要があるのか
・IPCC(気候変動に関する政府間パネル:Intergovernmental Panel on Climate Change)が定める世界的な目標は、「2010年までに出していた量と比べ、2030年までには45%に、2050年までには実質的に0」にしないと、地球に住み続けることが困難になると言われている

東京都は2050年までにCO2排出量を実質0にする「ゼロ・エミッション戦略」を掲げていて、メンバーズもコミットすることを決めている

暮らしの中で、CO2の排出量を下げる方法、個人でできることは?
例えば、
・私たちが使っている電力によってCO2が排出されているため、電力を再生可能エネルギーに切り替える
・地産地消を心がけ、運送にかかるCO2を抑える
など、ライフスタイルを見直すことで削減に貢献できる

グループワーク①

4~5人のブレイクアウトルームに分かれ、ここ数年で気になった気候変動関連の記事やニュースをMiroに貼り付け、情報をシェアしました。
日本国内外の多くの情報が他グループの分も一覧でき、「自身の部署でも共有したい」という声もありました。

ここ数年で気になった気候変動関連の記事やニュース

カーボンフットプリント

CO2排出について身近な暮らしで考えるため、「カーボンフットプリント」についての説明がありました。

カーボンフットプリントとは?
・モノやサービスから排出されるCO2の量のこと
・原材料調達、生産、流通、使用・維持管理、廃棄・リサイクルまで、すべてのプロセスで排出されたCO2の合計
・日本人一人当たりの年間CO2排出量は7.6t(住まい2.4t、移動1.6t、食1.4t、製品・サービス2.2t)。世界的に見ても多い
・製品ごとに例を見てみると、500mlのペットボトルで300g、ハンバーガー1つで6kg、コットン100%のTシャツで15kgのCO2を排出する
・15kgのCO2は、樹齢30~50年のスギの木(1本)が1年間に吸収するCO2の量に相当
→このように「CO2の排出量を減らそう」と言ってもイメージしにくいこともあるため、製品に分解して考えるとライフスタイルを変えるひとつの指標になる

カーボンフットプリントマーク
・経産省が旗振りとなり、消費者も商品から排出されるCO2の量がわかるように「カーボンフットプリントマーク」を作成したが推進が遅れている

消費者として、マーケターとして
・商品を買うときに使われている原材料や添加物を見るのと同じように、カーボンフットプリントマークも商品選びの基準になると良い
・価格競争ではなく、カーボンフットプリントの量が少ない商品を買ってもらえるようマーケティングを展開していけると良い

グループワーク②

グループワーク①とは異なるチームで分かれ、カーボンフットプリントを減らす施策やアイデアを各自で出し合いました。
その中から一部をご紹介します。

【企業として】
・量より質重視の商品生産
・生産~提供までの過程でなるべく再生可能エネルギーを採用する

【個人として】
・本当に必要なものかどうかを考えて買い物をする
・カーボンフットプリントマークの商品を購入する

カーボンフットプリントを減らす施策やアイデア

クロージング、チェックアウト

当日の振り返りとして、二人一組になって全体を通しての感想を言い合い、「気候変動問題解決に向けた個人でのコミットメント」をMiroに貼り付け、チェックアウトとなりました。

ネクストアクション

今回のワークショップでは気候変動に関する基礎知識がメインでした。次回は、どうやってビジネスで解決していくのか、実践編を開催予定です。

講座を終えて

この講座はZoomとMiroを使ったオンラインでのワークショップとなりました。リアルでの意見交換がしにくい状況ですが、ツールを活用したことで「他の社員と交流できてよかった」「オンラインでもワークショップが体験できて良かった」といった感想もいくつか見受けられたのが印象的でした。

当日のお話にもあったように、社会課題の解決は正解を見つけることが難しいものでもありますが、クライアントと取り組む上でのヒントとなるような企画を実施していければと思います。

この記事を書いた人

松岡 藍

松岡 藍

2016年、メンバーズに新卒入社。 大手企業のサイトディレクション、SNS運用などを経て、CCDLab.メディア編集長に就任。

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